Kaz Works

テクノロジーは人に寄り添ってこそ意味があるらしい

カリスマが死んだ日

ミッシェルガンエレファントのチバユウスケが死んだ時、私はちょうどラーメンを食べるためにお湯を沸かしていた時だった。冬の寒い日で年の瀬ということもあり街はなんだか急いでるような気がした。 「ロックバンドのボーカルチバユウスケさんが亡くなりまし…

小さな恋のメロディ

小さな恋のメロデイという映画を見たことがないなら早く見た方がいいぜ、と始まるのは何年も前に活躍したロックバンド、ブランキージェットシティーの曲である。 少年が少女と出会い恋をする、そこには教師や両親など大人たちが邪魔をする。いつの時代も子供…

カラマーゾフの兄弟独自解釈

1)超・概要 第1章 金に汚いフョードルという男 片田舎の金持ちであるフョードル・カマラーゾフは好色で金に汚いじじいである。子供たちを集め、今後のカラマーゾフ家の方針?について伝えようとした(ここは曖昧) まずは、長男との確執であり、一番の問…

カナ

今日はとても悲しいことがあった。お気に入りのアイドルの番組が4月から放送されなくなるのだ。視聴率が低迷しているから、ネットではそんな噂があったけど、なるべく見ないようにしていた。もちろんTikTokやSNSで推しに会えることはできるから、それを見れ…

幸せとは追い求めるものではなくそこにあると気づくこと

金があれば、景気が良ければ、いいひとと出会えればなど、ひとは今ある立場を悪く思い、『ここではないどこか』を求めがちであるYouTuberを眺めれば幸せそうに写り、楽しく見えるほんらいは編集された『偽の現実』をながしているだけなのに 何をやっても満足…

喉が渇いて海水を飲んでも喉は乾かない

毎年、最新のiPhoneを購入する、外車にのる、浮気を繰り返す。常に上昇志向を持って出世ばかり気にすると満足できなくなる。ちょうど海水を飲むように飲んでも飲んでも喉が渇くのである。 幸せと不幸せは別に存在するものではない。不幸せの先に幸せが来るよ…

コストカット

・お金を使わない生活が最強な理由 会社は売上に経費を引いて利益を計算するように 売り上げが高くても利益を生み出さなければ意味がない 同じように収入を増やしてもそれにそって支出が増えれば 永遠にお金に縛られることになる。 働くためにタワーマンショ…

何かと繋がりたい

ひとは社会、思想、人など何かに繋がりたいと言う生き物である。たった一人で生きてゆくと言うことはありえない。人間関係がめんどくさくても、特定のもの、それは会社でもいい、繋がりたいと思うのは当然である。 わたしはそれが人でなくても、絵であっても…

赤提灯にて喋りましょう

男が居酒屋で一人酒を飲むためにはそれなりの作法があって、長く居座らない、オーダーの取り方など様々であるが、それらは人から教わるのではなく体験しながら体で覚えた方がいい。居酒屋にはなんとなくルールはあるが正解がないとも言える。まずはチェーン…

それは自分のための表現

自分のための表現というのはあるはずだ。魂の浄化である。もしかして自分の文章によって自分の心が救われるのかもしれない。書かねば、書くことによって心が救われるのかもしれない。心理カウンセラーは箱庭によって心を治療させる。箱庭とはLEGOブロックを…

本当のシンギュラリティとは

「本来のシンギュラリティとはAIが人間の能力を超えることではなく、人間とその他の違いが無くなることを指します」 「・・・と言いますと?」 神崎はやれやれと言った雰囲気でコーヒーを置いた。彼なりの議論を進めるためのテクニックなのだろう、10秒ほど…

サイコプラス小説版

09_サイコプラスと緑色の関連性についての考察② 「行きなさいよ」 聞き覚えのある声はやはり、水の森ちゃんだった。後ろには東田とセンパイの姿も見える。ということは転校生との会話も全て聞いていたのだろうか。 「だって、二年間アメリカだよ?知らない場…

最後の新子安事務所

「これとこれが退職届、あとはまあ厚生年金その他もろもろ、ネット見れば色々書いてあるから、こんなご時世だから送別会とかはないけど、みんな宜しく言ってたから」 「はあ・・・」 「しかしなんだね、一時は課長までのぼりつめたそうじゃない。立派なもの…

サイコプラス(小説版)

09_サイコプラスと緑色の関連性についての考察① あの日、あの時、あの場所で水の森ちゃんと出会ってからすでに半年以上が経過したと思う。サイコプラスと出会い、いくつかの奇妙な出来事を経験して、オレはずいぶんと図太くなった。まるで人生の大半がこの半…

熟れた毒リンゴ

「私は罪を犯しました。汚れた果実を食べたのです。身も心も汚れてしまいました。もう娘を抱く資格もありません」 「人は過ちを犯すものです。しかしその過ちを認めやりなおすことのできる強さをもっています」 トーマス神父はケイトの肩に手を置いた。グロ…

世界を知ることなどできない

ファスト映画やTikTokが流行り、世の中のコンテンツ消費は加速を極めている。サブスクリプションサービスにより無限にコンテンツは生まれる。その多さに時間がついていかない人のために、いかに早く映像体験を消費するかというニーズを満たすのだろう。しか…

サイコプラス(小説版)

08_幽体離脱 昼間のタヌキ山公園はのんびりして時間がゆったり過ぎてゆく。深夜とは違った空気、人、太陽、そして何よりも何よりも光合成、木々が花が生命を謳歌しているように思える。オレのこの緑もあるいは光合成するためにあるのだろうか、とにかく日差…

森林限界を超えてゆけ

マイナス10度になると人の思考は停止する

ないものねだり

兎に角ひとは手に入らないものを欲しがる傾向にある。独身時代は伴侶が欲しいと思い、家族を持つと一人になりたいと思う。仕事を辞めて休みが欲しいと思えば、暇すぎて何か刺激が欲しいと思う。なんでも手に入れる前の瞬間がわくわくするものである。バイク…

サイコプラス(小説版)

06_運の調節② 今、オレは非常に緊張している。なぜならばこれから他人の家に忍び込むからだ。黒い頭巾に黒いTシャツ、そしてズボン、盗人のスタイルとしては100点満点だと思う。水の森ちゃんは、元カレの一太郎を助けるつもりだ。ゲームの月子に洗脳され…

サイコプラス小説版

05_運の調節① カビ臭い匂い、きらびやかな店内、うるさいゲーム音、まるで宇宙船の中にいるかのような錯覚を覚える。オレにとってゲーセンはそんなところだ。大昔はタバコの匂いが充満してたらしいけど、すっかり分煙が進み、綺麗な社交場となっている。 デ…

ニューノーマル

まるで冗談のように始まった新しい生活様式も徐々に日常となりつつある。ソーシャルディスタンスを保ち、zoomなどのオンラインが当たり前になってきた。筆者も保険の相談をzoomでやったり、「こんな簡単に済むものなのか」と驚きを禁じ得ない。在宅勤務が広…

夏の夜に

蒸し暑い夏の夜に 虫のようにコンビニに群がる若者 かつての自分を重ねて そんなこともあったかと つぶやくが 誰にも聞こえず ただ、空に消えてゆく 酒を一人で飲む そんな記憶もあったのか

サイコプラス(小説版)

04_レベルアップ 朝のたぬき山公園に来るのは久しぶりだ。なにせ散歩は深夜にするものと自分で決めているからだ。ゲーム、SNS、それらは深夜でやるからこそ楽しい。光が強くなればなるほど、また闇も強くなる。昼間のつまらない学校から強くなれば、どんどん…

駄文

1.みんながオンリーワンでナンバーワン 勝ち組、負け組というものは存在せず生きている限りみんな勝ち組である 生きていることの大切さありがたさを知っていれば収入が高い低い出世しているしていない なんてことは些細な事であることに気づく。 これだけ…

ある中年の憂鬱(中編)

またため息だ。数えてみたら今日だけでもう10回はため息をしている。嫌だ嫌だ。プロ野球、競馬、居酒屋全てが自粛でやることがない。テレビもつまらない。上司もなんだか機嫌が悪い。汚いおじさん同士がしゃべるのだからそりゃ気分も滅入る。ふと新入社員…

愛想振り撒きハナちゃん

その子は誰にでも愛想を振りまく可愛らしい女の子でした。赤いリボンが素敵な可愛い可愛いハナちゃん。朝起きると太陽に挨拶をします。 「太陽さん、おはよう。今日も輝いてくれてうれしいわ」 パパとママにもおはようのキッスをして、庭に咲いているハイビ…

いてもいなくても同じ

会社に属すると存在意義を問われることがままある。なんのために存在しているのか、誰のための部署なのか、あなたがここにいる意味はなんなのか、と。会社は利益を追求する悪魔である。社員を働かせようとあれこれ知恵を絞る。それが給与体系であり、昇給で…

サイコプラス(小説版)

02_グリーンコンプレックス 「これは」 破壊されたコンクリート、四散する柵、そしてコールタールの焼けた匂いで息が詰まりそうだ。間違いない、ゲームが木を動かしたんだ、でもどうやって?本当にこのゲームが超能力を持っているのか? 「木って動物だった…

サイコプラス(小説版)

01_ゲームスタート 改めてハイ・テクノロジーの進歩を感じる時がある。2122年、トーキョーのタヌキ山公園、人の動きを感知するセンサーが配置され木々たちを美しく照らす。24時間ドローンが公園を監視し、ネットワークに接続されたカメラが侵入者を検知する…