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テクノロジーは人に寄り添ってこそ意味があるらしい

堕落した巨大組織

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独立機関法人※※は1903年に組閣され、2000年に解体された組織である。中小企業の独立と発展の手助けを目的に作られたが、形骸化が進み、最後は機能しなくなった。代表のN氏による不適切な融資が発覚され、それがマスコミに報道されると、世論は一気に解体するべし、というムードになった。20年に渡る組織的な粉飾決算も明らかになり、腐敗した運営が明らかにされた。当時の決済担当である井上安治郎(49)と國金龍一(37)が相次いで自殺したことにより、本件の真相は謎に包まれたままであるが、週間※※※の記者である松添は文部省からの天下りが問題に起因していると睨んでいた。虎ノ門にある35階建ての建物には当時行った審査や稟議書などがあるはずだったが、なぜか全て紛失されたとのことであった。全ての公文書は10年間保存される義務があるはずであったが、ないということは一体どういうことであろうか?


三者機関である審査部も機能していなかった。赤坂の高級クラブを当たると、当時担当していた決済部と審査部が毎晩のように宴会していたと自供している。もちろん、審査される組織とする側が接触してはいけないのは公然の事実であるが、当時はそれが日常的に行われ、それらを平然と見送っていた経理部、総務部もすでに麻痺していた。


実に奇妙な事件であった。誰が犯人なのかが全くわからないでいた。誰も当事者意識がなく、まるで他人事のように毎日の作業を行なっていた。ハリボテの組織と、週刊誌は表現した。事なかれ主義が満映し、そこにはおよそ責任というものは存在しかった。あるのは形式ばった資料と肩書きのみであった。


検察官も裁判官をこの事件をどう扱ったらいいか困惑していた。裁判では場当たり的な尋問が続いた。


「上司に言われ、しょうがなくやった」

「雰囲気が、とても意見の言える状態でなかった。」

「周りはみんなやっている。業界では当然のことだ。」


驚くのは官僚を経験している常識人と思われる人ほど積極的に犯罪に加担していたことだ。倫理や常識というものがおよそ欠如していたと言っていい。


(プライバシーの観点から一部伏せ字にしてあります)