Kaz Works

テクノロジーは人に寄り添ってこそ意味があるらしい

現国の女と呼ばれた先生

放課後の掃除に声をかけられた。ケイコ先生だ。普段、生徒と喋らないくせに珍しいことだ。授業がどうだとか、友達とうまくいっているのか、とか聞いてきやがった。正直、毎日が退屈で死にそうだったので、「はあ、」と、白けた返事をしてやった。モテない高校3年生が考えることと言えば、アニメだとかゲーム、またはグラビアアイドルのことだろう。政治経済なんてくそくらえ、大人をどこか見下した目で見ていた。自分ではなにもできなくせに。いや、なにもできないからこそ、なにか攻撃する対象がほしいのかもしれない。それが細身で弱い女性教員であれば、なおさら候補に相応する。

「友達はできた?タカハシ君って弓道部だよね。

その警戒した喋り方が気に触る。胸の膨らみが目立つセーターを着ている。大きさはどれくらいか予想してみる。下着は白だろう。派手なものは避けるはずだ。黒か赤なら